小川佳子 Yoshiko Ogawa

神奈川県出身。大学で建築を学び住宅設計・インテリアデザインを仕事とするが、卒業後に始めた陶芸に魅了され 2006年 Tellur工房(テルルコウボウ)を設立し陶作家としてスタート。
日常使いの陶器や耐熱器を主に制作し、 個展や企画展・取扱店舗・オンラインショップ での販売を中心に活動しています。
使いやすい軽さや形、重なりの良さ等を大切にしつつ、 料理を盛りたくなる器、普段つい使ってしまうような「いつもの器」を作りたいと思っています。

「考えること」「作ること」「使うこと」
すべてに関わることができる毎日はとても充実しています。 器が私の手を離れ、たくさんの方の日常で使われることを願っています。


陶器

手に持って使う器に対しては特に 「少し軽く感じる重さにする」 ということを大切にしています。 土は、柔らかい雰囲気と 絵付けのはえる白さやきめ細かさを求めて陶土をブレンドしています。


手つきわん

「手つきわん」は 陶芸をはじめてロクロが少し上達した頃から「考える→作る→使う→考える」を続けてきた器です。 「鍋を食べる時に美しく持って食べることができるように」というのがスタートで、高台の一部を切り取り、 指が入るようにして 外付けの取っ手とあわせ 「熱い汁が入っているときも 無理なく持ち上げる」ことができます。

「手つきわん」は2010年10月「第1回ほぼ日作品大賞」細井潤治賞受賞しました。
『芸術、大量生産品とも違う作品を募集します』という募集要項に魅かれて応募。
工房で受けた インタビュー では制作に至る経緯もお話ししています。



マルチカップのこと

食べ物にも、飲み物にも使える 包容力のある器を目指しました。



バターケースのこと

陶器のバターケースは冷たさが持続するので、食卓に出した後も溶ける心配が少なく重宝します。 フルサイズは200gのバター、ハーフサイズはその半分、ロングサイズはカットバターやレーズンバターにお薦めです。

バターナイフは 木工作家の遠藤翔さん に作っていただいています。





耐熱器

鍋やオーブン料理の時に使うだけでなく、料理の幅が広がり、日々の生活を楽しくする器を作りたいと考えています。
土はペタライトを加えた耐熱土を使用。熱による膨張や収縮がほとんどないので、煮込み料理や直火で「焼く・炒める」が可能です。 (IHヒーターには対応しておりません)


リム鉢土鍋

土鍋としては少し浅めかと思いますが、 底の方の具が見当たらず、鍋の中をさまよう‥‥
なんてことが起こりにくい深さを目指しました。 鍋の時にだけでなく日常にも使えるよう、蓋をとると鉢として使える形をしています。 日常使いの鉢としてはもちろん、器ごと火にかけて温めてから食卓へだすと温かくお召し上がりいただけます。



タジン鍋

タジン鍋はモロッコ料理に使われるお鍋です。
イスラム寺院であるモスクのドームをイメージしてつくりました。
タジン鍋は砂漠の国の料理なので、基本的に野菜などから出る水分のみで蒸し焼きにします。 食材から出た水分が蓋の内部をつたって流れ落ち、蓋口に集まって溜まることで内部に少し圧力がかかり食材をおいしく仕上げます。 先がとがった形は水分が無駄なく流れおちるようにするためです。
また、調理の途中で蓋の際から水分が上がってくるのでその時に水分を逃さず、 また周りに飛び散らないようにリムを立ち上げてガードする形にしています。
普段は平鉢のように使用したり、浅いので炒めものにも向いています 。






「キャセロール」と「ディップカップ」と「ワインクーラー」のこと

フランスのアンティークにある ジャムポットの器の形を模しています。縁にある反りは布や紙で覆って口を縛る為にあるそうです。 キャセロール大ではカレーやシチュー、キャセロール小はそのまま食卓サイズ。 ディップカップはデザートや薬味、パテを入れてプレゼントにも使います。 ワインクーラーとしては反りがあるので取っ手がなくても持ちやすい形です。




オーブンパン

オーブンパンオーブンフライパン
グラタン皿としてだけでなく、直火やグリルでも使えることを伝えたくて名づけました。
調理道具として使い、そのまま食卓で器としてお使いください。